" /> NICOLA meets ATOK X3 for Linux

NICOLA meets ATOK X3 for Linux (2008.04.05)

このページはATOK X3 for Linux上でNICOLA(一般的には親指シフトと呼ばれています)を使いたいと思ってしまった私のメモ置き場です。

このパッチの仕様および特徴(制限事項)

im-sdkに含まれるiiimgcfに対してNICOLA化パッチをあてることで、iiimgcfとおしゃべりするATOK X3 for LinuxでNICOLA配列を使用できるようにします。主な仕様を以下に列挙します。

im-sdk(iiimgcf)のNICOLA化&各種設定

im-sdk内にあるiiimgcfに対してパッチを適用し、RPMをビルド&インストールしましょう。その後、環境変数およびATOKの設定を行って作業は完了となります。

im-sdk(iiimgcf)のNICOLA化

ATOK X3 for Linuxにあるiiimf-trunk_r3104を展開します。

$ cd ~/rpm/SOURCES
$ tar xzvf /mnt/cdrom/src/IIIMF/iiimf-trunk_r3104-js1.src.tar.gz	# /mnt/cdromにATOK X3のCD-ROMがマウントされていると仮定しています
$ rm im-sdk*.spec

続いて、私のほうで修正したim-sdk32.nicola.specを ~/rpm/SPECS、NICOLA化パッチであるiiimf-trunk_r3104-nicola.patchを ~/rpm/SOURCES にそれぞれ格納してください。

RPMを作成する前に、~/.rpmmacrosに%filedateの定義を以下のように追加してください。

$ echo '%filedate `date +%Y%m%d%H%M`' >> ~/.rpmmacros

では、RPMの作成です。

$ rpmbuild -bb ~/rpm/SPECS/im-sdk32.nicola.spec

作成したRPMをインストールしましょう。

$ sudo rpm -Uvh ~/rpm/RPMS/i386/iiimf-gtk-trunk_r3104-ng1.i386.rpm

これでiiimgcfのインストールは完了です。

環境変数の設定

以下の環境変数を設定して、NICOLA配列での入力が可能となるようにしましょう。

以下に設定例を示します。

$ cat ~/.bash_profile

 :
 :

export HTT_USES_NICOLA=t             # NICOLA配列を使用する
export HTT_NICOLA_LEFT_KEYCODE=129   # 左親指キーを指定します。ここでは「変換」キー(ぉぃ)を指定しています。
export HTT_NICOLA_RIGHT_KEYCODE=131  # 右親指キーを指定します。ここでは「無変換」キー(ぉぃ)を指定しています。
export HTT_NICOLA_SYN_TYPING_JUDGE_TIME=150   # 同時打鍵判定時間を150ミリセカンドに指定しています。
$

xevコマンドの出力結果のサンプルです。この結果のkeycode値(以下の結果だと 131)を環境変数HTT_NICOLA_(LEFT|RIGHT)_KEYCODEに設定することで、親指キーをカスタマイズすることが出来ます。

KeyPress event, serial 28, synthetic NO, window 0x3200001,
    root 0x60, subw 0x0, time 579945052, (528,87), root:(539,178),
    state 0x0, keycode 131 (keysym 0xff22, Muhenkan), same_screen YES,
    XLookupString gives 0 bytes:
    XmbLookupString gives 0 bytes:
    XFilterEvent returns: False

ATOK X3 for Linuxの設定変更

Xを起動し、ATOKの入力モードを「カナ漢字入力」、キーボード状態を「カナ」に変更します。

ATOKパレット

この状態をデフォルトとしたい場合は、ATOKの環境設定を変更してください。

これでめでたくNICOLA化完了です。日本語をオンにすれば、gtk2なアプリでNICOLAが使えます。

コンパイルが面倒な方向け

上記のNICOLAパッチをあてたRPMを用意しました。コンパイルに拒否反応を示す方は、こちらをお試しくだされ。

上記のrpmをダウンロードして、以下のコマンドを実行します。

$ sudo rpm -Uvh iiimf-gtk-trunk_r3104-ng1.i386.rpm

実行後、"iiimf-gtk-trunk_r3104-js1"が置き換わっていればインストールは無事完了です。置き換わった後の状態は、こんな感じです。

$ rpm -qa | grep iiimf
iiimf-x-trunk_r3104-js1
iiimf-protocol-lib-trunk_r3104-js1
iiimf-server-trunk_r3104-js2
iiimf-properties-trunk_r3104-ng1
iiimf-client-lib-trunk_r3104-js1
iiimf-gtk-trunk_r3104-ng1          <--- これが"js1"から"ng1"に置き換わる
$

あとは、上記の『環境変数の設定』『ATOK X3 for Linuxの設定変更』を行えば作業は完了です。

NICOLA関連のリンク

TODO

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