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このページはATOK X3 for Linux上でNICOLA(一般的には親指シフトと呼ばれています)を使いたいと思ってしまった私のメモ置き場です。
im-sdkに含まれるiiimgcfに対してNICOLA化パッチをあてることで、iiimgcfとおしゃべりするATOK X3 for LinuxでNICOLA配列を使用できるようにします。主な仕様を以下に列挙します。
im-sdk内にあるiiimgcfに対してパッチを適用し、RPMをビルド&インストールしましょう。その後、環境変数およびATOKの設定を行って作業は完了となります。
ATOK X3 for Linuxにあるiiimf-trunk_r3104を展開します。
$ cd ~/rpm/SOURCES $ tar xzvf /mnt/cdrom/src/IIIMF/iiimf-trunk_r3104-js1.src.tar.gz # /mnt/cdromにATOK X3のCD-ROMがマウントされていると仮定しています $ rm im-sdk*.spec
続いて、私のほうで修正したim-sdk32.nicola.specを ~/rpm/SPECS、NICOLA化パッチであるiiimf-trunk_r3104-nicola.patchを ~/rpm/SOURCES にそれぞれ格納してください。
RPMを作成する前に、~/.rpmmacrosに%filedateの定義を以下のように追加してください。
$ echo '%filedate `date +%Y%m%d%H%M`' >> ~/.rpmmacros
では、RPMの作成です。
$ rpmbuild -bb ~/rpm/SPECS/im-sdk32.nicola.spec
作成したRPMをインストールしましょう。
$ sudo rpm -Uvh ~/rpm/RPMS/i386/iiimf-gtk-trunk_r3104-ng1.i386.rpm
これでiiimgcfのインストールは完了です。
以下の環境変数を設定して、NICOLA配列での入力が可能となるようにしましょう。
以下に設定例を示します。
$ cat ~/.bash_profile : : export HTT_USES_NICOLA=t # NICOLA配列を使用する export HTT_NICOLA_LEFT_KEYCODE=129 # 左親指キーを指定します。ここでは「変換」キー(ぉぃ)を指定しています。 export HTT_NICOLA_RIGHT_KEYCODE=131 # 右親指キーを指定します。ここでは「無変換」キー(ぉぃ)を指定しています。 export HTT_NICOLA_SYN_TYPING_JUDGE_TIME=150 # 同時打鍵判定時間を150ミリセカンドに指定しています。 $
xevコマンドの出力結果のサンプルです。この結果のkeycode値(以下の結果だと 131)を環境変数HTT_NICOLA_(LEFT|RIGHT)_KEYCODEに設定することで、親指キーをカスタマイズすることが出来ます。
KeyPress event, serial 28, synthetic NO, window 0x3200001, root 0x60, subw 0x0, time 579945052, (528,87), root:(539,178), state 0x0, keycode 131 (keysym 0xff22, Muhenkan), same_screen YES, XLookupString gives 0 bytes: XmbLookupString gives 0 bytes: XFilterEvent returns: False
Xを起動し、ATOKの入力モードを「カナ漢字入力」、キーボード状態を「カナ」に変更します。
この状態をデフォルトとしたい場合は、ATOKの環境設定を変更してください。
これでめでたくNICOLA化完了です。日本語をオンにすれば、gtk2なアプリでNICOLAが使えます。
上記のNICOLAパッチをあてたRPMを用意しました。コンパイルに拒否反応を示す方は、こちらをお試しくだされ。
上記のrpmをダウンロードして、以下のコマンドを実行します。
$ sudo rpm -Uvh iiimf-gtk-trunk_r3104-ng1.i386.rpm
実行後、"iiimf-gtk-trunk_r3104-js1"が置き換わっていればインストールは無事完了です。置き換わった後の状態は、こんな感じです。
$ rpm -qa | grep iiimf iiimf-x-trunk_r3104-js1 iiimf-protocol-lib-trunk_r3104-js1 iiimf-server-trunk_r3104-js2 iiimf-properties-trunk_r3104-ng1 iiimf-client-lib-trunk_r3104-js1 iiimf-gtk-trunk_r3104-ng1 <--- これが"js1"から"ng1"に置き換わる $
あとは、上記の『環境変数の設定』『ATOK X3 for Linuxの設定変更』を行えば作業は完了です。
$Id: nicola_x3.html 71 2008-04-22 16:38:13Z noguchi $